仏式 – 出棺・火葬・遺骨迎え

出棺・火葬・遺骨迎え

●最後のお別れ・出棺
1.別れ花と釘打ちの儀式
告別式が終わると、故人と最後のお別れをします。棺のふたを開け、周りに供えられていた花を「別れ花」として、一輪一輪棺の中に入れます。別れ花をするのは喪主、遺族、近親者、故人と親交があった人に限られます。
最後のお別れが済み、棺のふたが閉じられた後はフタの釘打ちを行ないます。釘打ちは喪主、遺族、近親者、友人・知人の順で頭部の置かれている側からひとりが2回ずつ、小石で打ちます。
通常は葬儀社があらかじめ打った釘を形だけ打ち、その後で葬儀社が完全に打ち込みます。
打ち付け終わると、親族や親しい友人5~6人が協力して、棺の足の側を先にして霊柩車に運び入れます。

2.出棺前の会葬者への挨拶
棺が霊柩車に乗せられると、喪主あるいは遺族の代表者が会葬者にお礼の言葉を述べ挨拶をします。
喪主は白木の位牌を胸に持ち、次席の遺族が遺影を持ちます。そして他の遺族とともに、見送りの会葬者に向かって立ち並び、挨拶が終わったら一礼します。

●火葬場での心得
1.許可証
火葬に際しては「火葬許可証」が必ず必要です。手続きは業者がやってくれます。

2.納めの式
火葬場に着くとカマドの前に棺が安置され、位牌、遺影を前にして僧侶が故人に最後の読経をします。その後、喪主、遺族、近親者、友人・知人の順に焼香をします。

3.火葬を待つ間のふるまい
遺体を火葬にして骨上げとなるまでには、およそ1時間くらいかかります。
一同が控え室で待つ間、簡単な茶菓子で接待します。
この時間を利用して今後の法要のことなどを相談しておきます。

4.骨上げ
火葬が終わると、係りの人の指示に従い、収骨壷で足の骨から拾っていき、最後に喪主が「舎利」と呼ばれる喉仏の骨を拾って終了します。
拾い方は、竹箸で骨を順送り箸渡しするか、2人1組で一緒に骨をつかみます。
納め終わると、白木の箱に納め白布に包みます。この時、埋葬許可証もくれます。

●骨迎え・精進落とし
1.後飾り
遺骨を迎える準備をします。
葬儀に時の祭壇は片付けて遺骨を安置する祭壇を配置します。
これは、忌明けの「四十九日」までそのままにします。

2.遺骨迎えと初七日法要
帰ってきたら、死の汚れを清める意味で家に入る前に水を手指にかけて、塩は肩や胸に軽くふりかけます。これが「清めの儀式」です。
遺骨、遺影、位牌は「後飾り」をして僧侶に読経してもらいます。このときに初七日の法要を兼ねる場合もあります。

3.精進落とし
精進落としは遺骨迎えの後に行ないます。
お世話になった人へのお礼の食事会というものです。料理店に集まってもらったり、仕出し弁当を取ったりして関係者の手をわずらわせないようにします。精進落としの席では一人ひとりに感謝の言葉を述べながら飲み物をついでまわります。